新型YZ125をフルカスタム!【YZ125モクモクプロジェクト】第5回:サスペンション分解編


先週はお休みを頂きましたが、第5回となるYZ125のモクモクプロジェクトの今回は、
前後サスペンションの分解と組み立て作業を行います。
結構手間が掛かると言われているモトクロッサーのフロントフォークや
そもそも手順がわからないリヤサスペンションの分解・組み立て工程を紹介していこうと思います。

作業は特殊工具のオンパレード。
しかし、数年前は手に入らなかったような特殊工具がDRCブランドで入手出来るので、
作業の敷居はかなり下がったと言えるでしょう~

分解編

フロントフォーク

まずはフロントフォークの分解から始めましょう。


まずはフォークキャップレンチを使用して、アウターチューブを下げて
フォークオイルを輩出します。新品のオイルを捨ててしまうのはなんだか忍びない・・・


次に、一旦キャップを締め直して、
フォーク下側のアジャスター部分を緩め、フォークを縮めたところで
飛び出てきたロッドをフォークキャップレンチ(二股になっている側)でロック。


するとカートリッジASSYとスプリングが抜けます。
これでフォークアウター内は空っぽになりましたね。



次に、フォークシールを取り外します。
ダストシールをスクレーパーなどの薄く、鋭いものでズラして
スナップリングを取り外し、ガンガン引っ張ればアウターチューブとインナーチューブが分離します。


これで、アウターチューブ単体になりました。
コチラはカシマコート処理をお願いするべく工場へ送っちゃいます。



インナーチューブもバラしましょう。
通常ココは分解が難しいのですが、特殊な固定器具を使用してバラします。
ネジロックで強固に固定されているのでヒートガンで温めつつ、大きな力で緩めます。
バラして単体になったインナーチューブは、チタンコートをお願いすべくこちらも工場へ送られます。


続いてカートリッジも分解します。
トップキャップの交換と、良く割れることでおなじみのフリーピストン(白い部分)を交換するためです。
普通にオーバーホールするつもりが、開けてみたら粉砕していたというケースが良くあるのです・・・
最近はちょっと減った気もしますが、前もって交換しておくと良いと思います。

これにてフロントフォークの分解はOK。
コーティングから帰ってくるのを待ちましょう。

リヤサスペンション

リヤの分解も進めていきます。


リヤはスプリングのプリロードを抜いてあげるだけでスプリングを外すことが出来ます。
スプリングコンプレッサーいらずで便利ですね。



次は、サスペンション本体をバイスで固定して、
窒素ガスを抜き、エンドキャップを取り外します。
エンドキャップはタガネのようなものでドツいて外すのが正規の方法。
ダイナミックに見えますがこれが正解です・・・



次は、アジャスターを取り外しオイルを輩出(ここからオイルの出し入れをします)
ここからDRCの特殊工具の出番がてんこ盛り。


リヤサスペンションのインナーロッドを取り外すためには、一旦シールケースを奥に押し込み
スナップリングを露出させて取り外す、という工程を踏みます。
画像はシールケースを押し込んでいる様子ですね。


これでインナーロッドやシールケースがボディから取り外し出来ました。



最後に、またまた特殊工具を使用してガスの注入口と、
その先に付いているブラダと呼ばれるガスバッグを引っこ抜きます。



これでリヤサスペンションもボディだけになりました。
こちらもカシマコートをお願いすべく送られます。

あとは待ちましょう

そんなわけで、今回は前後サスペンションの分解の様子をお届けしました。
DRCには沢山のサスペンション用特殊工具が揃っています。
中でも、DRCと名サスチューナー・ENZORACINGとのコラボ工具は、業者さんも唸る
洗練された使い勝手で作業が捗ります。
個人で使う~?という範疇を超えたものもあるのですが、腕に自信のある方は挑戦してみて下さいね。

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